恩湯広場にて南条踊りが奉納されました
長門湯本温泉の伝統行事である「湯本南条踊(ゆもとなんじょうおどり)」の奉納が3年ぶりに開催されました

2022年9月11日(日)、長門湯本温泉の伝統行事である「湯本南条踊(ゆもとなんじょうおどり)」の奉納が3年ぶりに開催されました。
およそ420年の歴史を誇り、山口県の無形民俗文化財である奉納神事式は、長門湯本の大寧寺、深川赤崎神社、飯山八幡宮にて踊りを奉納したのちに、今年は恩湯広場にて最後の奉納を締めくくりました。
午後4時過ぎ、長門湯本温泉のリニューアルに沿って新しく整備された恩湯広場にお囃子の音が鳴り響き、鮮やかな衣装を身にまとった湯本南条踊保存会のみなさんが行列になって進みます。鳴り響く鐘の音、太鼓の響き、歌にあわせ、力強く一歩一歩踏み占めるようにして踊る『湯本南条踊』。由来には諸説ありますが、天正7年頃吉川元春が南条元続に攻め込むときに、南条の踊り好きを利用して、兵士たちを踊り子に変装させ攻略したといういい伝えがあるそうです。
広々とした広場を舞台に、花団扇を持って外輪で踊る「側踊」、その中心で太鼓や文箱、大太刀などを抱えて踊る「中踊」など、それぞれの役割をこなしながら、見事に踊り始めるみなさん。周辺には数多くの観光客や地元の方々が集まり、コロナ禍で自粛が続いた南條踊りの3年ぶりの開催を笑顔で見守ります。約40人の踊り手はこの日のために練習を重ね、いよいよ晴れ舞台にも力が入ります。
直径約3メートルもの「吹貫」を腰で支えながらの踊りや、戦国の世を思わせる勇ましい囃謠に、思わず見惚れるギャラリーの人々。たくさんの方々に見守られて、3年振りの南条踊は無事に奉納されました。みなさん、本当にお疲れ様でした!