長門湯本NEWS:しっちょき隊レポート「蛍の魅力について学ぶ」

5月13日(火)長門湯本温泉にて、温泉街で働くみんなが集まり共に学ぶ場「しっちょき隊(※)」の活動が行われました。
今回のテーマは、これからの季節に長門湯本温泉でも見ることができる「ホタル」について。下関市の「豊田ホタルの里ミュージアム」学芸員の川野敬介さんにお越しいただき、蛍の魅力や詳しい生体についてたっぷりとお話をしていただきました。
「豊田ホタルの里ミュージアム」開館準備から携わり、2004年開館当初からたった一人の学芸員を務める川野さんのお話しは、蛍愛に溢れ、マニアックすぎる話がもはや面白く、参加した14人のメンバーも興味津々。界長門やSOIL Nagatoyumoto、玉仙閣などの旅館スタッフも、真剣にメモをとっていました。
【しっちょき隊の学びレポート】
・山口県には10種類の蛍がおり、長門市には9種類の蛍が生息しています。
・長門湯本温泉に流れる音信川には、その中の一種『ゲンジボタル』が生息しています。
・ゲンジボタルは、大型で光が強いことから日本の蛍の代表としてよく知られていますが、実はゲンジボタルは世界的にみるとあまり知られておらず、日本にのみ生息している蛍とのこと。
◾️ゲンジボタルとは
・ホタルは、陸生ホタルと水生ホタルの2種類に分かれ、日本にいる水生ホタルは3種類のみ。
・水生ホタルのひとつがゲンジボタルで、川に卵を産み、幼虫の間は「カワニナ」という貝のみを食べて過ごします。
・蛹になる時期はソメイヨシノが咲く頃の雨の夜。光を放ちながら陸に上がり、土に潜ります。
・ゲンジボタルはとても臆病であるため、外が明るいとなかなか川からでてきません。そのため、川には灯を照らさない様にするのと蛍が上がってくる時間は街灯の灯りを落とすことがポイントとのこと。
・成虫になると水だけで生き、何も食べません。
蛍の発光は求愛に関与していますが、驚きなことにゲンジボタルは、卵~成虫まで全ての段階で発光するそう。
成虫の発光の見ごろは20:30~22:00。見逃した方は深夜2:30頃もチャンスあり。
・鑑賞の際は灯りを消して静かに蛍を見守ることが大切。
今回のしっちょき隊では、これらの情報に加えて、蛍がより輝くための工夫、蛍の研究から生まれた最新技術、そしてどうして蛍は呼応して光ることができるのかを、川野さんオリジナルのキットを使いながら実際に体験させていただきました。
約1時間にわたる充実した川野さんのお話しで、音信川の蛍について深く学んだ参加者のみなさん。この知識を活かして、温泉街でのおもてなしがさらに素敵に膨らんでいくのが楽しみです。川野さん、参加者のみなさん、お疲れ様でした!