長門湯本REPORT 向陽小学校x湯道x長門湯本温泉「こども湯道教室 ①大寧寺編」が開催されました
9月25日(水)、長門湯本温泉から程近い曹洞宗の名刹大寧寺(たいねいじ)にて、向陽小学校3・4年生の児童とともに「こども湯道教室」が開催されました。これは地域の未来を担うこども達に、日本が誇る入浴文化の素晴らしさや、600年の歴史を持つ恩湯の大切さを理解してもらうために、向陽小学校、長門湯本温泉、そして「湯道」を推進する一般社団法人 湯道文化振興会が協力して実施する学びの場です。
こども湯道教室は、2023年11月に長門湯本温泉の元湯「恩湯(おんとう)」が第二回湯道文化賞を受賞したことをうけ今年1月に開始され、今回が2度目の開催となります。今回のプログラムでは、恩湯の泉源を所有する大寧寺を訪れ、お寺と温泉の歴史についてみなさんと学びました。
午前10時40分、向陽小学校3・4年生の児童14名が、引率の先生方とともに大寧寺に到着しました。本堂に集まったみなさんを迎えたのは、岩田啓靖方丈、大谷和弘さん(長門湯守株式会社 共同代表)、白石千里さん(長門湯本温泉まち株式会社)。岩田方丈からは、かつてこの地をおさめた大名である大内氏や毛利氏とお寺の関わりや、大寧寺に祀られている大内義隆公について詳しく説明がありました。
続いて紫雲閣に移動したみなさんは、大内義隆自刃の場面のふすま絵を見学したのちに、もう一方のふすま絵について岩田方丈がお話します。こちらは住吉大明神が竜となってこの地に温泉を沸き上がらせた伝説を絵にしたもの。方丈の「“竜”という存在は王様など、しばしば時の権力者を暗示するものとしても使われます」というお話に、児童たちは特に関心を寄せていました。
続いて、大谷和弘さんと白石千里さんが児童たちを引率して大寧寺境内を散策します。大内義隆が自分の最期を悟ったという「姿見の池」や住吉大明神が坐禅を組んで修行をしたという「座禅岩」のほか、大内義隆の墓も見学しました。お墓にて大谷さんは児童たちに「大内のお殿様は楽しいことが大好きだったと言われているので、だから今日みなさんが来てくれて喜んでくれていると思います。みなさんもこの場所にすごいお殿様がいたということを覚えていてください」と、お話されました。
こうして約1時間半の大寧寺でのプログラムは無事に終了。児童たちからは「竜が偉い人を表しているということを初めて知って、面白かった」、「お殿様のお墓の景色が心に残った」など、自分たちの住む身近な場所での新たな発見に強く興味を惹かれた様子でした。参加したみなさん、本当にお疲れ様でした!※次回は10/11の「こども湯道教室 ②恩湯編」へと続きます。