長門湯本REPORT:移住して気づいた、長門湯本温泉の夏の贅沢な過ごし方
長門湯本温泉で暮らし始めてから、このまちの夏には、何気ない時間の中に小さな贅沢がたくさんあることに気づきました。
日中、音信川(おとずれがわ)では子どもたちの元気な声が響きます。透き通った川で夢中になって遊ぶ姿は、このまちの夏ならではの風景。その様子を眺めているだけで、どこか懐かしく、穏やかな気持ちになります。
私のお気に入りは、おとずれ川に足をつけながらラムネを飲む時間です。冷たい川の水と、シュワっと弾けるラムネ。
特別なことをしているわけではないのに、「なんて贅沢なんだろう」と感じます。旅先だからこそ、少し足を止めて、そんな何もしない時間を味わってみるのもおすすめです。
そして、このまちの魅力がいっそう深まるのが夕暮れどきです。
西の空が茜色に染まり、山々の稜線がゆっくりと夕景に溶け込んでいくころ、車の往来が少ない静かなまちには、絶え間なく流れる川のせせらぎが響きます。その音を聞いていると、不思議と暑さがやわらぎ、心まで涼しくなっていくように感じます。
恩湯でゆっくりと湯に浸かり、湯上がりの心地よい風を感じながら歩く帰り道。美しい夕焼けを眺め、山から聞こえてくるひぐらしの声に耳を傾ける時間は、このまちならではの贅沢です。温泉の余韻に包まれながら歩くこの時間は、移住してから特に好きになった夏の風景です。
湯上がりには、「365+1 BEER(サンロクロクビール)」へ。地元の方や観光で訪れた方が自然と会話を交わし、「今日はどこへ行ったんですか」「おすすめのお店はありますか」と話が弾むことも少なくありません。
旅先での何気ない出会いが、思いがけず旅の思い出を豊かにしてくれます。
長門湯本温泉には、有名な観光スポットを巡るだけでは出会えない魅力があります。
川に足をつけてラムネを飲むこと。せせらぎに耳を澄ませること。夕焼けを眺めながら温泉から帰ること。そして、人との何気ない会話を楽しむこと。
そんな何気ない時間こそ、このまちで過ごす夏ならではの、小さな贅沢なのだと思います。
文:土田由里

































































































